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「防音」「遮音」「吸音」の違いについて

防音と一口に言っても、それは非常に奥深いものです。音とは物体が振動するときに発生するものであり、その振動を「媒質(ばいしつ)」というものが伝えます。媒質には空気や水、金属などがあります。その伝わった振動を、私達の鼓膜が捉えることによって、「音」として認識できるのです。これを遮断することが一般的に言う防音ですが、そのほかにも遮音や吸音といった方法もあります。

防音とは

防音とは、建物や部屋の中にいる人間が感じる騒音を軽減・シャットアウトすることを、いいます。しかし、一言に防音といっても、吸音・遮音・防振など、複数の要素が含まれています。

ですから、「防音」という言葉は、対策や結果ということになり、そのための手段として、遮音や吸音が存在するという考え方です。では、「防音材」とは、どのようなものでしょうか。実は厳密に言ってしまえば「防音材」という素材は存在しません。「防音」を達成するための遮音材や吸音材、制振材を総称して「防音材」と呼んでいるのです。

では、防音をもう少し詳しく理解するために音の特性についてご紹介します。音を表す単位としてHz(ヘルツ)とdB(デシベル)があります。ヘルツは、音の周波数と振動数を表していて、音の高低になります。1秒間に何回の振動が繰り返されるかを示していて、1秒間に1回の振動であれば、1Hzとなります。

デシベルは、音の大きさを表す単位です。防音の性能などにもよく使用されています。静かと感じるのが30dBから40dB程度で、70dBになると幹線道路の側にいるようにうるさく感じ、100dBになると電車が通る高架下のような、とてもうるさいと感じる状況です。防音室を導入する際には、このような基準を覚えておくと便利です。

遮音とは

遮音とは、遮音材を使用することによって、音を遮るという防音方法です。音のエネルギーが遮音材に入ったとき、材料内部では振動が起こり、それが熱エネルギーとなって吸収されます。収集されなかった音は材料の背面から空気中に放出されて、音として伝わります。

遮音材料の背面からどれだけの音が出ていくのかを「透過率(とうかりつ)」と言って、反射エネルギーや熱吸収したエネルギーなどを公式に当てはめることで、遮音の程度を数値で表すことができます。

遮音材について

遮音材で重要な法則に「質量則(しつりょうそく)」があります。これは、ガラスやコンクリートのような単一の材料で構成された材料は、基本的には単位面積当たりの質量(面密度)が大きいほど、遮音性が高くなるということです。ごく簡単に言ってしまえば、「重い材料ほど、音を通しにくい」ということになります。

ただ、あまりにも重い材料を使用することはコスト的にも難しい場合があります。その場合には、合板や石膏ボードなど、なるべく密度の高いものを使用する場合があります。

吸音とは

吸音とは、原理的には遮音と同じで、音が吸音材料に入ったときに反射するものと、内部で振動により熱に変換されるもの、そして透過していくものを計算して、性能を割り出します。

遮音と異なる点は、反射する音が小さく、材料が多孔質(無数の穴が開いている状態)であるために、吸収されて熱エネルギーに変換される割合が多いことです。

吸音材について

吸音材の大きな特徴としては、多孔質材料であるということです。材料中に多数の空隙や連続した気泡がある材料です。これに音が当たると、材料中の空気が振動する際に抵抗が働き、音のエネルギーが繊維間の摩擦によって熱エネルギーに変換され、吸音効果が生じます。

具体的な材料は、グラスウール、ロックウール(岩綿吸音板)、木毛(もくもう)セメント板、ウレタンフォームなどです。

効果的な防音をするには

防音を効果的にするには、遮音だけ、吸音だけというように、単独で考えずに、組み合わせて対策をすることです。まずは遮音を考えて、次いで吸音を組み合わせることによって、高い防音効果が得られます。組み合わせはさまざまですから、防音専門業者に相談してみましょう。

まとめ

防音とは

防音とは、建物や部屋の中にいる人間が感じる騒音を軽減・シャットアウトすることを、いいます。ただ、防音は対策や結果であり、手段としては遮音や吸音を使用します。

遮音とは

遮音とは、遮音材を使用することによって、音を遮るという防音方法のことです。

吸音とは

吸音とは、多孔質の材料に音を吸収することで、防音する手法のことです。

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株式会社 KOTOBUKI
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オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。

豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。

防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。

               

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一級建築士&防音室を探求し続ける
庭瀬寿洋
                   

ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。

学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。

庭瀬寿洋

引用元:SUPER CEO
https://superceo.jp/indivi/focus/i60604-2