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防音室の暑さ対策について

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遮音性や密閉性の高い防音室であればあるほど、暑さ対策が重要な課題となってきます。熱中症予防や機材の劣化予防のため、防音室にはしっかりと暑さ対策を行うようにしましょう。

ここでは、すぐにもできる防音室の暑さ対策の方法と、防音室にエアコンをアド付けする際の注意点などについて解説しています。

防音室での暑さ対策は重要

防音室とは、外への音漏れを防ぐための部屋のこと。外への音漏れを防ぐためには、防音室は密閉された空間でなければなりません。

密閉された空間で全身を使って楽器を演奏していれば、室内に暑さがこもってしまうことは当然の流れ。冬なら問題はありませんが、晩春や初秋、とりわけ夏は、何らかの暑さ対策を行わなければ、熱中症になる恐れがあります。

加えて、暑さや湿度の影響で、弦楽器や木管楽器、音響機器などの精密機械のコンディションも変わってしまいます。防音室を作る際には、しっかりと暑さ対策をすることが非常に大切です。

防音室の暑さ対策法4選

実際に防音室を設置している人たちは、いったいどのような暑さ対策を行っているのでしょうか?以下、防音室で主に行われている暑さ対策を4点ほどご紹介します。

扇風機やサーキュレーターを使う

まだ防音室を設置していない方でも、真っ先に思い浮かぶ暑さ対策の方法が、扇風機やサーキュレーターを使う方法です。楽器演奏をしている自分に向けて風を当てることはもちろんのこと、天井や壁などに向けて風を当てて空気を循環させるだけでも、室内の暑さが緩和されます。楽器のコンディション維持のため、楽器に直接風を当てることも有効でしょう。

ただし、扇風機やサーキュレーターは運転中に回転音を発するため、録音中などの大事なタイミングで使うことはできません。タイミングを考えて使用するようにしたいものです。防音室を使っていない無人の時に扇風機やサーキュレーターを稼働させても良いでしょう。

定期的な換気を行う

防音室の中にこもった暑さを解放するため、定期的に換気を行うようにしましょう。暑さ対策としてはもちろん、酸欠対策としても換気は必須となります。

なお言うまでもありませんが、防音室を使用している最中とは言え、常に大音量を出しているというわけではありません。黙って譜面に向き合っていることもあれば、アンプにつながずにエレキギターを練習をしていることもあります。音漏れの心配がないタイミングであれば、防音室の扉は開けっ放しでも全く構いません。音漏れに神経質になりすぎず、密閉することが必要なタイミングかどうかをよく考え、不要であれば、なるべく扉を解放しておくようにしましょう。

LED照明を使う

つけっぱなしの白熱電球にうっかり手が触れてしまうと、危険なほどの熱さを感じることがあります。ご存じの通り、白熱電球は強い熱を発する照明装置なので、狭い防音室に設置した場合、暑さ対策とは逆に暖房効果を発揮してしまいます。

一方、LED照明の場合には少ない熱しか生じないため、防音室内の温度にはほとんど影響を与えません。耐用年数の長さや消費電力の低さなども考えれば、防音室の照明装置はLEDが理想的です。

トランジスタアンプなど発熱しにくい機材を使う

楽器を演奏している時には気づきにくいのですが、楽器に関連する各種の機材もまた熱を発することがあります。熱を発することを避けられない機材であれば仕方ないのですが、熱を抑えられる機材に代替できるのであれば、暑さ対策のために機材を入れ替えたほうが良いでしょう。

たとえば、パソコンをタブレットに代え、真空管アンプをトランジスタアンプに代えるだけでも、防音室内の温度上昇を抑えることができます。

防音室にエアコンを後付けできるのか?

暑さ対策として、あえて上記に挙げなかった一つがエアコンです。

エアコンを後付けするためには、防音室の壁に穴を開ける必要があります。穴を開ければ、当然ながら遮音性が下がります。もし、穴の先に音を響かせるものが設置されていたならば、さらに音漏れが著しくなり防音室の意味をなしません。

それらの理由からエアコンの設置を諦めている方も多いようですが、結論から言うと、防音室の遮音性を維持したままエアコンを後付けすることは可能です。

ただし、遮音性を低下させずにエアコンを設置するためには、ダクトを通す穴の開け方やダクト周りの処理など、専門性の高い特殊な施工が必要となります。防音室にエアコンを後付けする場合には、一般的な電器店ではなく、防音室の設計やリフォームに強い業者に依頼することが必要です。

防音室を作る際は事前の暑さ対策を

防音室における暑さ対策の重要性、すぐにできる暑さ対策の方法、エアコンを後付けする方法などについてご紹介しました。

すでに防音室を設置済みの方は、何らかの暑さ対策を行っていると思われますが、現状の対策は十分でしょうか?熱中症予防や機材の劣化を防ぐため、改めて暑さ対策を見直してみるようおすすめします。

また、これから新たに防音室を作る予定の方や、新築住宅に防音室を併設する予定の方は、遮音性だけではなく暑さ対策も念頭に置いて計画を進めることが大切です。

防音室の暑さ対策には、専門的な技術が必要となることが少なくありません。暑さの悩みから解放されて演奏に集中するためにも、防音室の設計・施工の実績が豊富な業者に相談するようにしましょう。

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オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。

豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。

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一級建築士&防音室を探求し続ける
庭瀬寿洋
                   

ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。

学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。

庭瀬寿洋

引用元:SUPER CEO
https://superceo.jp/indivi/focus/i60604-2