このサイトは 「株式会社KOTOBUKI」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
こちらのページでは、防音室のリフォームに関する情報を紹介しています。リフォームの費用目安や工事の種類、注意点などをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
防音室(防音ルーム)を作る際のリフォームの費用は、施工範囲が広くなるほど高くなります。さらに、どのような目的で防音室を作るのかといった点や防音室を使う時間帯などによってもコストが変化してきます。
参考までに、防音室の種類ごとのリフォーム費用例をご紹介します。
また鉄筋コンクリートなどと比較すると、木造や鉄骨の方が高額となる傾向があります。こういったリフォーム費用はそれぞれのリフォーム会社によって異なる部分となってきますので、自分が依頼するリフォーム会社ではどのくらいの費用がかかるのかをしっかりと確認しましょう。
防音工事にはさまざまな種類があります。ここでは「ユニットタイプ」と「リフォームタイプ」の2つをご紹介します。
部屋の一角に設置するタイプの防音室をユニットタイプと呼びます。このタイプの場合には、専用部材の組み立てのみで防音室が完成するため、大掛かりなリフォーム工事は必要ありません。そのため、工事費も抑えられます。
ユニットタイプの防音室の大きさはさまざまな用意されており、中には自分で組み立てが可能なものも。ただし遮音性能はそれほど高くないため、実際に使ってみると想像よりも音漏れが起こってしまった、というケースもあるようです。
ひとつの部屋を丸ごと防音室としてリフォームを行う方法です。遮音性能は高くなりますが、壁だけではなく天井や床など、部屋を構成する部分全てが工事の対象となることから工事期間は長め、さらに費用も高くなる傾向があります。
ユニットタイプの防音室と比較すると自由度が高いことや、部屋の中にもう一つの空間を作る設計も可能。工夫次第でより音を伝えにくくできます。
防音室のリフォームを行いたいと考えた場合には、まず「防音」「遮音」「吸音」「防振」「制振」といった、防音室工事に関係する用語について知っておくことがおすすめです。こちらでは上記のように曖昧になりがちな言葉の違いについて解説していきますので、チェックしてみてください。
「防音」とは何らかの方法を指している言葉ではなく、音が室外に漏れる・外からの騒音を防いだり小さくしたりすることなどを総合して「防音」と呼んでいます。この「防音」を行う方法として「遮音」や「吸音」がある、という位置付けとなっています。
音を遮ることを「遮音」と呼びます。壁や扉、窓などによって空気を伝わってくる音を跳ね返して遮断し、部屋の外に音が漏れないようにしたり、外からの騒音が部屋の中に入ってこないようにします。
遮音を行う際には、石膏ボードや鉄板、コンクリートなど密度が高く重いといった特徴を持つ素材が用いられています。ただし、遮音対策を行って音を跳ね返した後のことも考える必要があります。例えば外からの音を遮るのであれば遮られた音はそのまま拡散していきますが、部屋の中で発生した音を壁などで遮った場合にはその音が室内で跳ね返ってしまい反響してしまいます。そのため、次でご紹介する「吸音」についても考える必要が出てきます。
音を吸収して反響させないようにすることを「吸音」と呼びます。スタジオや学校の音楽室の壁には小さな穴が空いたパネルが使用されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このように、「多孔質」と呼ばれる細かい穴が空いた素材を使用することにより音を吸収できます。吸音工事を行う場合には、ウレタンフォームやロックウール、グラスウールといった素材が用いられており、部屋の中で発生した音を吸収して外に漏れるのを防ぐとともに、音が反響してしまうのを防ぐという役割を果たしています。そのため、防音効果が得られるとともに、反響を防いで音質をクリアにするといった効果も期待できます。
物体の振動によって発生する音を伝わりにくくすることを「防振」と呼んでいます。例えば、洗濯機を回している最中に脱水中のガタガタという音が床などを通じて聞こえてきた、といった経験がある方も多いでしょう。
このような場合には、ゴムやシリコンでできた防振マットを使用して振動を抑えることで、伝わる振動を軽減できます。防振マットとともにカーペットなどを使うと、より振動を抑えられるためおすすめです。
物体の振動そのものを抑えることを「制振」と呼びます。例えば換気扇や自宅の室外機など、振動している物自体に制振材を貼り付けるなどして発生する音を抑えていきます。このことから、スピーカーや楽器から出る音を室外に漏れにくくしたい場合にはあまり向いていない方法であるといえるでしょう。
防音室を作るためのリフォームを行う場合には、いくつか注意点があります。
マンションで防音室のリフォームをしようとする場合には、まずマンションの管理規約を確認しましょう。その上で、リフォームを行う場合に必要となる手続きを確認してください。もし窓や壁、床といった共有部分に手を加えられない場合には、ユニットタイプの防音室の設置を検討すると良いでしょう。
防音室は気密性が高い点も特徴のひとつとなっています。そのため、換気対策は必須。ただし、音漏れを防止するために壁にできるだけ隙間を作らないことも求められるため、専門業者に工事を依頼するのがおすすめです。
リフォーム業者選びは慎重に行いたいものですが、特に防音室の性能保証を用意している業者を選びましょう。この保証が用意されていることにより、工事後に音漏れがするといったトラブルを防げます。また、防音工事に特化した業者を選ぶ、という点もひとつのポイントとなってきます。
防音の精度にもよりますが、しっかりと防音したいとき、防音室を地下に造りたいときには、天井にも防音効果の高い素材が必要となります。
また、そのために防音室を設置すると、その部屋の天井は幾分低くなります。天井にも防音高い素材を使う場合は、少なくともその部屋の天井までの高さが2.4mは欲しいところです。
一般的な家庭では天井までの高さが2.4~2.5mありますから問題ないように思えますが、地下室だとこれより低い場合もあるために注意が必要です。
さらに、防音室をどんな目的で使いたいかもポイントとなるでしょう。音楽や映像を楽しみたいのか、楽器を弾きたいのか。
例えば、ピアノなど楽器によっては、天井の高さで音の響きや伝わり方が異なってきます。
実際に防音室を設置し、防音効果は高まったものの、楽器の伸びや伝わり方が思ったものと違った……ということにならないよう、防音室を設置する前は天井の高さはあらかじめ確認しておきましょう。
部屋をリフォームし、防音室を設置しようと考えているのなら、その前に必ず行わなければならないのが床の強度チェックです。
しかし、床の強度と言っても、素人目には何をどう計測すればわからない点も多いと思います。
そこで、防音室を設置する前に、業者の方に依頼して確かめてもらうという方法があります。
強度が問題ないのであれば、そのまま防音室のリフォームを依頼してもかまいません。また、業者自体も、防音室のリフォームを依頼された際には、もちろん床の強度確認を欠かさないはずです。
では、なぜ防音室のリフォームに床の強度が関わって来るかと言えば、それは防音室の施工に用いられる遮音材が重いためです。
1か所2か所であれば重さを気にする必要はないかもしれませんが、防音室の場合はその重い素材を壁・床・天井などの広い範囲に用います。
特に木造の2階以上にある部屋、マンションの床はあまり強度が高くないことがあります。充分注意して防音室のリフォームを行ってください。
また、防音室を設置する目的によって求められる防音性能も変わってきます。
ピアノ演奏の場合には、吸音と遮音という2つの性能が求められます。遮音等級で考えると、「D-55以上」が必要といえるでしょう。この場合には天井や壁に防音材を使用する、また防音窓や防音扉の設置を行うことになります。また、ペダルを踏んだ時の振動が伝わらないような工夫も行います。
木管楽器にはフルートやクラリネットといった楽器の他にも、アルトサックスやテナーサックスといった楽器があり、それぞれの特性に合わせて防音環境も考えなければなりません。
フルートやクラリネットは高めの音を発生させる管楽器であり、比較的防音効果を発揮しやすいタイプといえます。音の大きさが90dBほどであれば、防音等級としては「D-35以上」を目安として防音性能を検討しましょう。
サックスには音の高い方からソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスなどがあり、特に低音を発するテナーサックスやバリトンサックスは防音しにくいタイプです。加えてサックス初心者の場合は練習の際にも音が大きくなりやすく、フルートより大きな音量の100dB程度として「D-40~50」の防音性能を意識しましょう。
トランペットやトロンボーンといった金管楽器については、そもそも音が大きくなりやすいという特性に加えて、特にトロンボーンであれば演奏時の動作に必要なスペースも含めて防音室や環境を考えなければなりません。
トランペットは木管楽器のサックスと同様に音量が大きくなりやすい楽器であり、100~110dBくらいの音が発生すると考えられます。ただし、トランペットの音は中高音域に該当するため、防音しやすいこともポイントです。
そのため防音性能としては「D-35以上」を目安に考えると良いでしょう。
トロンボーンの音量は約110dBで、トランペットと同程度ですが、ベルが大きく低音も出るため、音の配慮が必要です。ベルを防音室内で配慮したい方向と反対に向けることで、防音効果を高めることができます。
防音性能としては、トランペットと同様に「D-35以上」を目安にしてください。
弦楽器にはヴァイオリンやアコースティックギターなど色々なタイプがあり、それぞれの楽器の性質に合わせて防音性能などを考えます。
ヴァイオリンの音量は100~110dBほどですが、発せられる音は高音域に該当するため防音環境を構築しやすい楽器です。そのためヴァイオリンを防音したい場合は「D-35以上」を目安にすると良いでしょう。ただし演奏時の腕の動作範囲を考慮してプランを検討しなければなりません。
アコースティックギターはヴァイオリンよりも音が小さく、80dBくらいです。ただし、ヴァイオリンより音が低いため、結果的に防音性を保つには「D-35以上」あたりを考えることが無難です。
ドラム演奏を行う防音室には、ピアノを演奏する場合よりも高い遮音性能が必要となります。特に閑静な住宅の場合には、想像よりもドラムの音が響くことがありますし、重低音は床や壁など低い部分を伝わりやすいため、コンクリート工事などを行って対策を行う必要が出てくる場合もあります。
ホームシアターを設定する場合には「D-60〜70」前後の遮音性能とすると外から音が入ってくることを防げます。映画などに没頭できるように、窓を二重にしたりすることで音が入ってこないようにしっかりと対策を行うと良いでしょう。
防音室のリフォームについて紹介してきました。まずは、防音室を設置する目的をはっきりさせ、そのためにはどの程度の防音性能が求められるのかの確認が必要といえます。また、自分ではわからない場合には、リフォームを専門としている業者などにリフォームは可能か、またどのような工事が必要になるのかを相談してみると良いでしょう。
オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。
豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。
防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。
ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。
学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。