音と、暮らす。〜防音室のある家〜 » 防音室づくりの基礎知識 » 防音室の窓

防音室の窓

防音室には、窓を付けられないイメージがあるかもしれません。しかし、何かと圧迫感がある防音室。外の景色を眺めたり、空気の入替えをしたりなど、窓があれば嬉しいでしょう。ここでは、防音室への窓の取り付け可否と防音性の高い窓についてまとめました。

防音室に窓をつけられるか

防音室は、密閉された空間のため、中にいて閉塞感や圧迫感を感じることもあるでしょう。外の景色が見えれば、そうした閉塞感は和らぎます。防音室には、はめ殺しのFIX窓が取り付け可能です。防音性能を損なうことなく窓の設置ができるので、防音室の閉塞感が気になるなら検討してみてください。

また、景色が見えるだけではなく、空気の入替えができるように窓の開閉もしたいと考える人もいるかもしれません。実は、開閉できる防音窓もあります。ただし、FIX窓と比較して防音性能が劣ってしまうため、防音性能を重視するなら開閉機能は諦めた方がいいでしょう。

後から窓を取り付けることは可能ですが、ユニットタイプの防音室の場合、再組み立てが必要となり、費用や手間がかかります。窓が必要であれば、防音室を購入する際に設置してください。オーダーメイドの防音室であれば、既存の部屋の窓を生かしたまま防音窓を設置することも可能です。防音室を作るときは、窓をどうするかを合わせて考えるようにすると、後悔がありません。

防音性能の高いガラスについて

一般的な外壁が200mm前後なのに対して、ガラスは5mm程度です。薄く、さらにサッシの間に小さなすき間が開いてしまうため、ガラスの防音性能は低いと言わざるを得ません。

しかし、防音性能に優れた防音ガラスは存在します。たとえば「ソノグラス」です。ソノグラスは、特殊膜を挟み込んだ合わせガラスになっています。特殊膜が音の振動を熱に変え、音を減少させるという仕組みです。その遮音等級は、T-2(30等級)の性能です。騒音を約30dB軽減する効果があります。工場や射撃などで使われる耳を守るイヤーマフだと21~28dBくらいのものが一般的です。単純に比較はできませんが、防音ガラスの性能の高さは分かるでしょう。

ガラス自体の厚みは、通常のサッシに入る厚みです。さらに内窓を付けることで、遮音等級T-4(40等級)、騒音を約40dB軽減する効果も得られます。

ガラスも大事だが窓は二重窓がポイント

防音ガラスを採用することも大切ですが、防音性能で特に重要なのは、二重窓です。その理由は、窓から音が漏れるのは、ガラスよりすき間からが多いからです。ガラスを変えることでガラスからの音の伝わりは確かに軽減しますが、それ以上に音を漏らしてしまっている隙間が放置されていればそのガラスの効果はいまひとつ発揮できません。

窓の隙間を解消する方法にはサッシ枠の隙間対策もできます。ただし、サッシの対策はとても大変です。そこで大掛かりな工事が必要のない二重窓がよく取り入れられています。隙間から音が漏れるということは、二重窓にする場合も気密性の高い二重窓にすると防音性能が高まるでしょう。

二重窓で意識すべき形式

窓には、いくつか形式があります。

よくある窓は、引違い窓、左右に開閉する窓のことです。この形は、窓をレールの上でスライドさせるため、隙間ができます。防音性能は低いです。他にも二重サッシにしづらいタイプなどもあります。それらを除くと、二重窓におすすめの形式は、「縦すべり出し窓」と「FIX窓」です。

縦すべり出し窓は、窓を押して外に出すように開けるタイプの窓のこと。扉と枠の接点にパッキンが設置されているので、隙間ができにくく、防音に効果的です。窓を開けて換気したい場合は、このタイプが良いでしょう。

FIX窓ははめ殺しの窓です。開閉できないため、隙間がなく、防音性能が最も高い窓と言えます。防音性能を重視する場合は、FIX窓の二重サッシがおすすめです。

防音室の窓についてのまとめ

防音室でも、窓の設置は可能です。FIX窓が基本ですが、開閉できるタイプも可能です。ただし、開閉できる場合は、防音性が低くなります。防音ガラスもありますが、ガラスよりすき間を作らないことを意識する方が、防音には効果的。そのため、二重窓にすると防音効果が高まります。防音室は、FIX窓で二重窓を作るのがおすすめです。

Couerage cooperation
取材&協力
取材&協力
株式会社 KOTOBUKI
取材&協力

オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。

豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。

防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。

               

株式会社KOTOBUKIに
電話で相談してみる

一級建築士&防音室を探求し続ける
庭瀬寿洋
                   

ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。

学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。

庭瀬寿洋

引用元:SUPER CEO
https://superceo.jp/indivi/focus/i60604-2