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快適にレコーディングを行うためには、まず外に音が漏れないような設計にすること、さらに外から余計な音が入ってこない設計にすることが大切です。ここでは、レコーディングスタジオに求められる音響条件や防音対策について紹介しています。
レコーディングルームを作る上でまず考えなければならないのが、外部への音漏れを防ぐということ。そのためには、壁に対して吸音材や遮音材を取り付けるのがひとつの方法です。
これらの吸音材や遮音材についてはどこかの壁のみ貼り付けるという考え方もありますが、音の響き方がレコーディングに影響する可能性もありますので、場合によっては全体の壁に貼り付けるという対応が必要になる場合もあるでしょう。また、貼り付けを行う際には隙間なく貼り付けることによって性能を発揮できます。
ただし、防音のみを考えた場合には音の響きに影響してくるケースもありますので、音環境についてもしっかりと考えておくことも大切です。
吸音材とは、その名の通り音を吸収するものです。例えばスピーカーなどから出た音を吸収することによって、反響音を少なくします。この吸音材にはスポンジやウール素材、振動板タイプなどさまざまな種類がありますが、どの吸音材を選ぶかによって音質が変わってくるためよく考えて選ぶ必要があるといえるでしょう。また、大きさもさまざまなものがあります。
特にレコーディングスタジオにおいては、音質は重要な要素です。適切に吸音材を設置することによって、音がクリアになったり大きな音がこもらなくなる、また不要な反射音が減るといった面もあります。
隙間があるとそこから外部への音漏れがおきますので、ドアについても防音対策を行う必要があると言えるでしょう。単にテープなどで隙間を塞ぐといった方法も考えられますが、出入りするのに不便を伴うため、かなり値が張りますが防音ドアの導入を検討する、という方法もあります。
一般的に使用されているドアとの違いとしては、重量がある・気密パッキンで隙間もしっかりとカバーできるといった点が挙げられます。防音ドアの場合には、設置することでどれくらいの防音効果があるのかといった目安が商品によって異なりますので、性能を確認しながら選択すると良いでしょう。もちろん性能が高くなればなるほど設置に費用がかかってきますので、性能と価格のバランスを考えることも大切です。
窓を二重にすることによって、外への音漏れを防げます。これは、すでにある窓に対して内窓をさらに設置する、ということです。状況にもよりますが、二重窓を導入すると25〜30dBほど防音効果があると考えられています。
ただし、サッシによっては大掛かりな工事が必要になる可能性もある点はあらかじめ念頭においておいたほうが良いでしょう。
大型のスピーカーを設置する場合には、重低音への対策も必要になります。フローリングの床にスピーカーをおいた場合には振動が床に伝わることによって、建物全体に響いてしまいます。この状況を防ぐためにも、防音マットが必要になってくるのです。
さらに、スピーカーの下にさらに厚手のマットなどを敷くことによって、より防音効果を高めることができます。ちなみに、防音マットはスピーカーのある場所だけではなく床全体に敷き詰める、という点がポイントです。
レコーディングスタジオにおいては、部屋から漏れる音に加えて、外から入ってくる音の両面について考えておく必要がありますが、まずは外に迷惑にならないような対策を考えましょう。
部屋の遮音性能については「D値」と呼ばれる等級を用いて表現されますが、レコーディングスタジオでは大きな音を出すことが考えられますので、遮音等級でいうと「D-75(通常では聞こえない)」から「D-65(ほとんど聞こえない)」程度を目標とすると良いでしょう。
また、楽器の振動が伝わらないように、床に対しても防振構造を考えることが必要です。
レコーディングスタジオの防音について紹介してきました。レコーディングスタジオの場合、外への音漏れを防ぐことはもちろん大切ですが、レコーディングに影響が起きないように外からの音への対策も必要になってきます。
また、防音に加えて室内の響きについても検討が必要となってくるでしょう。吸音体や反射板を設置すること、また音質を悪くする反射音をなくすための対策を行うことによって、快適な音空間を作れるでしょう。
より快適なレコーディングスタジオを作るためには、実績が豊富な専門家に相談することも大切です。自己流のレコーディングスタジオを作ることでトラブルや余計な出費が発生してしまう可能性もゼロではありませんので、注意が必要です。
オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。
豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。
防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。
ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。
学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。