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快適な防音室の内装デザインとは

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「防音室を作りたいけれど、ただでさえ狭い部屋がもっと息苦しくなりそう…」
「音楽や映画に集中したいけど、無機質な『箱』のような空間では気分が上がらない」

防音室を検討する際、このようなお悩みはありませんか?
防音室は「音を防ぐ」ことが最優先ですが、長時間過ごす大切な場所だからこそ、居心地の良さやデザイン性も妥協したくありません。

防音室は、内装を工夫するだけで「ただの音を防ぐ箱」から「長時間過ごしたくなる、快適でおしゃれな空間」へと生まれ変わります。

この記事では、機能性(防音)とデザイン性(おしゃれさ)を両立させるための内装のコツやアイデアを、分かりやすくご紹介します。

防音室の内装デザイン

防音性能ばかりに目が行きがちですが、快適な空間にするためには内装が非常に重要です。その理由を3つのポイントで解説します。

圧迫感の軽減

防音室は、構造上どうしても窓がなかったり、壁が厚くなったりするため、閉鎖的で圧迫感のある空間になりがちです。
しかし、内装の色使いや照明の選び方を工夫するだけで、心理的な広さや開放感を演出することが可能です。息苦しさを感じさせない空間づくりが、快適な防音室の第一歩です。

音響効果の向上

内装材の選び方一つで、室内の音の響き方は大きく変わります。
例えば、楽器演奏が目的なら適度な吸音と反響のバランスが、映画鑑賞(ホームシアター)なら映像に没入するための吸音が求められます。デザイン性を保ちながら、目的に合った音響効果を高めることも、内装の重要な役割です。

モチベーションの向上

何より、自分の好きなデザインの空間は、いるだけで気分が上がります。
お気に入りの空間は、音楽や仕事への創作意欲を刺激したり、リラックス効果を高めたりしてくれます。用途に合った心地よい空間にすることで、防音室で過ごす時間の価値が格段にアップします。

防音室の内装|基本の3原則

では、具体的にどうすればおしゃれで快適な空間になるのでしょうか。
まずは、防音室の内装デザインにおける基本の3原則を押さえましょう。

配色計画:「明るい色」をベースに広く見せる

空間の印象を大きく左右するのが「色」です。
壁や天井など、面積の広い部分は白やベージュ、ライトグレーといった「膨張色」を基本にするのがおすすめです。部屋全体が明るく、広く感じられる効果があります。

逆に、床は少し暗めの色を選ぶと、空間全体が引き締まり、落ち着いた印象を与えてくれます。
個性を出したい場合は、壁の一面だけ色を変える「アクセントクロス」や、家具・小物で「差し色」を加えると、単調にならず、まとまりのあるおしゃれな空間に仕上がります。

照明計画:「一室多灯」で雰囲気を自在に操る

窓のないことが多い防音室では、照明計画が空間の印象を左右する「命」とも言えます。
天井のシーリングライトやダウンライトだけでなく、フロアランプやデスクライト、壁を照らす間接照明(LEDテープライトなど)を組み合わせる「一室多灯」がおすすめです。

さらに、明るさ(調光)や光の色(調色)を変えられる照明を選びましょう。集中したい時(スッキリした昼白色)とリラックスしたい時(温かみのある電球色)で、シーンに合わせて雰囲気を自在に変えることができます。

素材選び:機能性と温かみをプラスする

防音室特有の無機質さを和らげるため、素材感にもこだわりましょう。
例えば、壁の一部に吸音効果のあるファブリックパネルや有孔ボードを取り入れれば、音の響きを調整しつつ、デザインのアクセントにもなります。

フローリングにラグを敷くだけでも、音の反響を抑え、足元から温かみのある雰囲気を演出できます。
木目調の素材や、お手入れの簡単なフェイクグリーン(観葉植物)などを取り入れるのも、居心地の良い空間づくりに効果的です。

【目的別】おしゃれな防音室の内装アイデア

基本を押さえたら、次はあなたの目的に合わせた具体的な内装アイデアを見ていきましょう。

【楽器演奏・音楽制作用】
クリエイティブなスタジオ風

コンクリート調の壁紙や、あえて配線を見せるような無骨なデザイン、機能的な有孔ボードなどを使い、プロのスタジオのようなクリエイティブな空間を演出。機材や楽器も「見せる収納」としてインテリアの一部に取り入れましょう。手元をしっかり照らすスポットライトと、ムードを高める間接照明の組み合わせが似合います。

【映画鑑賞用】
没入できるるプライベートシアター

映像への没入感を高めるなら、壁や天井をダークグレーやネイビーなどの暗い色で統一するのが鉄則です。スクリーン周りにLEDテープライトなどの間接照明を仕込むと、一気に高級感のあるシアターの雰囲気が出ます。ゆったりと体を預けられるソファやリクライニングチェア、柔らかなラグを敷いて、最高の鑑賞環境を整えましょう。

【テレワーク・書斎用】
集中できるナチュラルモダン

仕事や勉強に集中しつつ、リラックスもしたい書斎スペース。白を基調に、木目調のデスクや本棚を取り入れた、明るく落ち着きのあるナチュラルモダンなスタイルがおすすめです。PCモニターの裏に間接照明を置くと、目の疲れを和らげる効果も。観葉植物のグリーンを少しプラスするだけで、彩りと癒しが生まれます。

【ゲーム・配信部屋用】
世界観を表現するエンタメ空間

趣味を全開にした空間づくりも、防音室なら気兼ねなく楽しめます。PCや機材と連動するRGBライティングでサイバーな雰囲気を演出したり、好きなキャラクターやテーマに合わせたアクセントクロスを選んだり。フィギュアやグッズを美しく飾るためのコレクションラックを設置して、自分だけの世界観を表現しましょう。

【読書・趣味の部屋用】
心安らぐ隠れ家カフェ風

静かな空間でじっくりと趣味に没頭したいなら、隠れ家カフェのようなスタイルはいかがでしょう。暖色系の間接照明を中心に、温かみのある空間を作ります。壁一面をお気に入りの本で埋め尽くしたり、アートを飾ったり。一人掛けのアームチェアと小さなサイドテーブルを置けば、そこはあなただけの特別なリラックス空間です。

【応用編】狭い防音室を広く見せるテクニック

防音室はスペースが限られがちです。最後に、狭い空間を少しでも快適に、広く見せるためのテクニックを2つご紹介します。

鏡を効果的に使う

壁の一部に大きな鏡を設置すると、空間に視覚的な奥行きが生まれ、部屋が広く感じられます。
また、家具はなるべく背の低いものを選ぶと、視線が奥まで抜け、天井が高く感じられる効果があります。

床面を多く見せる

空間を広く見せるコツは「床面を多く見せる」ことです。脚付きの家具を選んだり、壁面収納をうまく活用したりして、床が見える面積を増やしましょう。
また、壁にアートを飾ったり、ドアから一番遠い部屋の角に照明を置いたりすると、自然と視線がそちらに誘導され、空間の広がりを感じやすくなります。

まとめ

防音室というと、機能性ばかりが重視されがちですが、内装に少しこだわるだけで、防音性能と快適性を両立した「心地よい空間」に変えることができます。

「配色」「照明」「素材」という3つの基本を押さえ、あなたの目的や好みに合ったデザインを取り入れることが大切です。

あなただけの特別な空間で、音楽や映画、趣味や仕事を思い切り楽しんでください。

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株式会社 KOTOBUKI
               
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オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。

豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。

防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。

               

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一級建築士&防音室を探求し続ける
庭瀬寿洋
                   

ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。

学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。

庭瀬寿洋

引用元:SUPER CEO
https://superceo.jp/indivi/focus/i60604-2