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念願の防音室を手に入れたものの、「なんだか楽器の音が不自然に聞こえる」「弾いていて耳が疲れる」と悩む方は少なくありません。
実は、防音室づくりにおいて「音漏れを防ぐこと(遮音)」と同じくらい重要なのが、部屋の中の「響きを整えること(調音・音響)」です。
この記事では、音響について知りたい方や、これからDIYで防音室を作ろうとしている全ての楽器ユーザーに向けて、防音室でやりがちな「吸音材の貼りすぎ」による失敗例と、ご自身の楽器に合わせた響きの作り方を解説します。
防音室やスタジオの音響(響き具合)を表現する際、プロの世界では「デッド」と「ライブ」という言葉をよく使います。まずはこの2つの違いと、用途による使い分けを知っておきましょう。
このように、部屋で「何をするか」「何の楽器を弾くか」によって、正解となる音響空間は全く異なります。
DIYで防音室を作る際や、初めて音響調整をする方に非常に多いのが、「壁や天井の全面をスポンジ(吸音材)で囲ってしまう」という失敗です。
「吸音材をたくさん貼れば防音になる」と誤解されがちですが、吸音材の主な役割は音の反射をなくすことです。部屋中を吸音材で埋め尽くすと、過度な「デッド」空間が出来上がってしまいます。
極端にデッドな部屋で楽器を弾くと、本来楽器が持っている豊かな倍音や響きがすべて吸い取られてしまい、「音がカスカスになる」「薄っぺらい音に聞こえる」といった現象が起きます。
空間に音が響かないため、演奏者は「自分の音量が足りない」と錯覚し、無意識に力んで無理な発声や演奏をしてしまいます。結果として、変な癖がついてしまったり、すぐに疲労してしまったりと、練習環境としては最悪の弊害を生むことになります。
アコースティック楽器にとって、部屋全体が「共鳴箱」の役割を果たします。楽器練習において適度な反射音(ライブ感)が必要な理由は以下の通りです。
「普段はピアノを弾くけれど、たまにボーカルの録音もしたい」「家族で違う楽器を演奏する」といった場合、部屋の響きを固定してしまうと不便です。そこで取り入れたいのが、状況に合わせて響きを変えられる「可変調音」というアイデアです。
理想的な防音室の音響は、「吸音」「反射」、そして音を散らす「拡散」のバランスで成り立っています。
プロが音響設計を行う際、単に吸音材を貼るだけでなく、「向かい合う平行な壁の片方は吸音、もう片方は反射にしてフラッターエコー(音の不自然な響き)を防ぐ」「天井は吸音し、床はフローリングで反射させる」といった計算を行います。
楽器種類や部屋の広さによって黄金比は異なりますが、共通して言えるのは「響きを完全に殺すのではなく、心地よく整える(調音する)」ということです。自分の耳で確かめながら、吸音材や家具(本棚なども音の拡散に役立ちます)の配置を少しずつ調整し、ご自身にとって最も「居心地の良い音響空間」を探し出してみてください。


オーディオルーム・シアタールーム・演奏室などの防音・音響事業を手がける。
豊富な知識と経験を活かし、利用者のライフスタイル・用途に合わせた、数々の音響防音空間を実現。
防音室を作りたい場所の下見・見積もりまでは全国どこでも無料。ロック魂で駆けつけます。
ハウスメーカーで現場監督経験を積んだあと、2000年に解体業を経営する家業に入り、ハウジング事業を立ち上げる。
学生の頃から趣味としていたドラム・オーディオを活かした音響防音事業をスタート。「止められない音はない。音響特性にこだわる音でお役に立つ」をモットーに、365日、防音室の探求に励む。
引用元:SUPER CEO
https://superceo.jp/indivi/focus/i60604-2